会社には目的がある?見落としがちな会社の目的について解説!

会社には目的が存在しますと言うと何の話か全くわからないという方もいらっしゃるかもしれませんが、会社というのはそもそも一定の目的を達成するために設立されるものなのです。

これは会社の経営者の方であれば皆さんご存知かと思いますが、原則的に定款には会社の目的という項目があり、会社がどのような事業を展開することで目的を達成するかということが掲載されています。

今回はこの会社の目的という部分について改めて解説をしていきます。

会社には必ず目的が存在する

先ほど記事の冒頭でも軽くお伝えしたところではありますが、会社法人には必ず目的というものが存在します。

この目的というのは、例えば会社の製品の販売事業を通して社会をよりよくするといった大きな目的もありますし、自社で製品を開発してその製品を販売するということも立派な目的の1つです。

そして、公益事業を手掛ける会社法人については、社会にとって有益な事業を行うというのも、1つの目的です。

場合によっては、一定の目的を達成したら会社を解散するという目的ありきの会社設計も決して不可能ではないほどです。

それでは、会社にはどのような目的を設定することができるのでしょうか。具体的に確認していきましょう。

定款の事業内容は慎重に

多くの会社法人の定款を確認してみるとその目的として挙げられるのは、例えば飲食店の経営であったり各スクールの運営といった何かを運営することを目的としているケースもありますし、研究職を行う法人になれば様々な現象に対する原因の究明活動及び研究成果の発表をと言った学術的な部分を目的としているケースもあります。

このように会社の目的というのは必ずしも利益に直結せずとも良いのです。

ただし、この定款に記載する事業の目的つまり事業内容については慎重に掲載しなければなりません。

1つ目の大きな理由としては定款の変更にはその都度費用がかかるという点です。

定款というのは原則的に全国どこからでも全ての人が等しく閲覧可能なものです。

近隣の法務局に出向き、会社の情報を入力しその上で定款を発行しようとすればその場で定款を閲覧することができます。よく、会社の取引における与信調査などでもこの定款をチェックすることがあります。そのためこの定款は会社の中で内容が変更された時には速やかに変更することが定められています。

そして、この定款の変更には会社の規模や法人のタイプにもよりますが、最低でも数万円程度の出費が必要になります。

そのため後から次々と定款の変更点が出てくるとそれだけ定款の変更費用がかさんで行くことになり、特に開業当初の辺りにこういった定款の変更が連発するとそれだけで赤字がかさんでいくことになります。

もちろん、司法書士に定款変更の手続きを依頼すればその分費用がかかります。

特に、公益事業を営む開業当初の法人になると営利事業を大々的に行っているというパターンはあまり想定できないため、数万円程度の赤字でも積み重なると組織運営に大きなダメージを与えることも充分に想定されます。

そのため開業当初においてこういったコストはできる限り削っていくことが求められますので、最初からある程度慎重さを持って定款を設定しなければならない、というわけです。

そして、もう1つの大きなポイントは許認可というキーワードが関係してきます。

例えば飲食店を経営するには一定の許認可が必要ですし、建設業などを営むのであれば、場合によっては建設業許可など様々な許認可が必要になるケースがあります。

特に、お酒を提供する夜のお店を経営する場合には充分な注意が必要です。

通常飲食物を提供する事業を運営するときには飲食店許可が必要になりますが、夜のお店を経営するときにはこの飲食業許可の他に、場合によっては風営法に関する許認可なども必要になることがあります。

この許認可というのは原則として事業内容、つまり定款に記載されている会社の目的によって審査が行われることになります。

例えば飲食店をこれから会社として出店しようという時に定款に飲食店の経営などの文言が一切なかった場合には、そもそも飲食業の許可が下りることがなくなってしまいます。
もちろん許認可を取得する際に定款の変更もセットで行うことにはなるのですが、それだけ余計な時間的金銭的コストが発生することにもなりかねません。

こういった部分を考えるのであれば、やはり最初から慎重に定款を設定し会社の目的を明確にしておくということが求められるわけです。

将来的に手がける事業も会社の目的

とはいうもののやはり現時点で行なっている事業と将来行う事業に開きがあるというのは仕方のないことでもあります。

今の段階でやっていない事業でも将来的に会社の主な目的になるということは十分に考えられますし、実際に会社の設立当初はサブ的な位置付けであった事業が現在ではメイン事業になり大きく成長したという会社も多数存在します。

そういった場合はどうするのかと言いますと、最初から将来手がけるであろう事業も最初から定款に含めてしまうという方法があります。

こういった方法をとることにより定款の変更のリスクをある程度回避することができますし、最初から入っているということで各種許認可及び社内での処理もスムーズに行えるというわけです。

よく、大きな会社や設立したての会社の定款を見てみると現在明らかに行っていないような事業内容が多数記載されていることがありますが、これはこの辺りの事情を勘案して先に今後手掛けるであろう事業についても掲載しているというのが裏事情です。

まとめ

このように会社には目的というものが存在します。
そしてそれは会社の定款という重要な書類にきちんと掲載されているものになります。

会社の経営者として長くやっているとどうしてもこの辺りのことを見落としがちになってしまいますが、この会社の目的というのは各種許認可や今後の事業決定においても重要なウエイトを占めることがありますので、決して軽く見ることをせずに最初からきちんと練り上げて会社の目的を掲載するようにしていきたいところです。